離婚したら子供の戸籍はどうなる?未成年と成人の違いは?
近頃では本当に離婚してしまう夫婦が
増えましたが、離婚による
最大の被害者は子供です。
そして、結婚は人生で初めて
戸籍を気にするタイミングですが、意外と
離婚時の子供の戸籍にまで気が回らない方も
多いのが実情になります。
離婚のプロでもある私も、時折、
思い出したかのように離婚時の
子供の戸籍について相談を受けます。
離婚は自分のことだけでも、
手一杯なものですからね。
そこで今回は、離婚した時の子供の戸籍について、
基本的なポイントから手続き方法、
また未成年と成人の違いなどについても
お伝えします。
あなたの離婚に、お役立て下さいませ。
Contents
離婚したら子供の戸籍はどうなるのかをご紹介!
まずは基本を抑えておきましょう。
離婚した時の子供の戸籍は、
何らかの手続きをしなければ、
離婚しても何も変わりません。
そして一方の親は、一般的には
結婚によって妻が夫の戸籍に入りますが、
離婚すると妻は結婚前の戸籍に
戻ることになります。
そして、離婚では約9割の夫婦において
妻が子供を引き取るため、何もしなければ
妻と子供の戸籍(苗字)が違うという現象が
起きてしまいます。
そうなると、色々と問題に繋がる事も
ありますから、どうしたいかを最初に考え
最適な対応をしていきましょう。
戸籍は、社会的な様々な恩恵の元なので
楽観視せず、時にはプロにも相談しながら
正しく応対して下さいね。
離婚後の子供の戸籍と親権は別物なの?
離婚後の子供の戸籍と親権は、別物です。
このため、
仮に妻が子供の親権を取ったとしても、
何らかの手続きをしない限り、妻と子供で
違う苗字を名乗ることになってしまいます。
そしてこの現象は、
周囲に離婚を知らしめることになり、
イジメの原因になることもあるのが現実です。
妻が結婚時の苗字を引き続き名乗るのか、
それとも子供の苗字を妻に合わせるのか、
あるいは学校等では通称名を使うのか、
離婚時にはしっかり考えましょう。
離婚したら子供の戸籍の記載はどうなっている?
離婚したら、子供の戸籍の記載は
『親権者は誰か』が記載されます。
具体的には、以下の事項が
子供の戸籍に記載されることになります。
- 親権者を定めた日
- 親権者
- 届出人
ちなみに子供の戸籍には、
その前に出生に関する記載があります。
離婚した時には、ぜひ一度は
しっかり子供の戸籍にも目を通しておきましょう。
離婚した子供の戸籍!再婚するとどうなる?
離婚した後の子供の戸籍は、再婚すると
再婚相手が『養父』として
記載されることになります。
またこの場合でも、実の父親は
フルネームでずっと記載されることになります。
どうガンバっても、
実の父親はこの世にただ一人…という事ですね。
なお、離婚時に子供の戸籍を
元夫のままにしていた場合、再婚相手との戸籍に
子供を入れることができなくなるため
(苗字が違うため)、注意が必要です。
離婚後の子供の名字は戸籍と同じじゃないとダメなの?
離婚後の子供の名字は、
基本的に戸籍と同じでないとダメです。
違う場合は、以後の人生における
様々な手続きが困難になります。
ただし、必ずしも
同じでないとダメという訳ではなく、
例えば学校に事前に事情を伝え、学校内では
通称名として違う名字を使える可能性もあります。
とはいえ、この場合でも
あくまで学校内だけの話ですから、やはり
基本的には戸籍と同じ名字を
使わざるをえないのが現実です。
離婚後の子供の戸籍を変更する場合の手続きとは?
離婚後の子供の戸籍を変更する場合の手続きは、
離婚届と同時に入籍手続きすることはできず、
まずは家庭裁判所に『子の氏の変更許可申立て』
をする必要があります。
そして変更許可が出てから、
入籍届を役所に提出して完了です。
なお、家庭裁判所から許可が出ても、
それだけでは入籍したことにはならない点には
注意しましょう。
同時に入籍は、妻の新しい戸籍が
出来上がってからという点にも注意が必要です。
離婚したら成人している子供の戸籍はどうなるの?
離婚したら、成人している子供の戸籍は、
子供の意思で決まります。
つまり子供は、
婚前のままの姓を名乗ることも、
妻の旧姓を名乗ることもできます。
また成人した子供は、
『分籍』という手続きをして、
自分だけの戸籍を持つことも可能です。
成人している以上は子供であっても
一人の大人と考え、子供の判断を尊重しましょう。
まとめ
今回の記事では、
離婚時の子供の戸籍について
- 何もしなければ戸籍もそのまま
- 戸籍と親権は別物
- 親権者が誰かが記載される
- 再婚相手は養父として記載
- 原則、子供の姓は戸籍と一致させる
- 変更したい場合は裁判所の許可を取る
- 成人した子供なら自らの意思で決定
とお伝えしました。
戸籍は名字と共に、特に相続において
大きな意味を持ってきます。
後々のヘンなトラブルを防止する意味でも
しっかり子供を守りましょう。
そうすれば、きっと離婚しても
元気に人生を歩めますよ。
なお、子供の苗字をもっと知りたい方は
以下の記事も参考にどうぞ。
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